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再びスクーリングなのだ

ヘミングウェイの2回目でした。
今日はThe Killers(殺し屋)というお話。

文章そのままに訳すのと、翻訳された読み物との違いを感じましたね。

ヘミングウェイの短編の様に、会話や状況が感情表現抜きでどんどん描かれていく文章では、その場面設定を文章から読み取るのがイメージを膨らませる鍵となる。
(たくさん映画になっているのは監督の解釈の幅が広くて取り組みたい気持ちにさせるからなんですって)

そこで自分の感覚で深読みして「こんな感じがする」で済ませるのは、あまり共感できない事が多い。

それよりも、文章の中に状況を示す具体的な文章が証拠としてあるので、それを見つけ、~という事はこういう状況なんだ、と読み解いていく。推理するみたいに。

例えば、「今までにそいつにあったことなんてあるわけないじゃないか。これから一度だけあうんだ。」という文章で、ああ、雇われ、プロの殺し屋なんだ、と推測する、っていう風に。

他にも例えば、"bright boy"という呼びかけを「かしこいぼうや」か、「お利口さん」か、「頭のいいあんちゃんよお」のどれに訳すかは、状況を把握していないとできない、のです。

英語ではあるけれど、日本語でできるだけ近い状況で知らせたい場合、国語能力がかなりの部分を占める。ことばの持つ力の大きさがある。
by t2mina | 2005-06-06 23:51