シンデレラマン
彼は、苦しい生活の中で、自分の子ども達を里子に出す事は選ばなかった。
それよりは、一緒に暮らせる為の電気、ガス代を、頭を下げて恵んでもらう方をとった。
彼には、そういうプライドよりは家族一緒の方が大事だった。
自分の大事にしているものがはっきりと解かっている彼は、窮地に立たされても
精神的に崩れなかった。信念があった。
何を大事にするかは、人それぞれだと思う。
でも、その想いが自己中でなくて、解かりやすくて、筋が通っていて、機が熟した時、
彼には思いもかけない力が出た。
それは、その時代の人々にも共感を与えた。
でも、共感を与えた後も、彼の生き方は変わらなかった。
さて、適度に物が足りているかのように便利に見える現代で、
君はどう?と、尋ねられた気がした。
まだまだ、自分探しは続いているよ。
私は答えた。
by t2mina
| 2005-09-25 19:56
| 本・映・音・展